カードキャプターさくら 感想

往年の名作、魔法少女アニメの原点、最もオタクを生み出した罪深き魔物。日本アニメーションにおける、一種の到達点であろうこの作品を、なんと呼べば良いのだろう。

全70話を視聴して、私はなにかあたたかな感情を再発見した。

さくらちゃんを通して、ハラハラしたり、ワクワクしたり。日常の小さな喜びに気付いたり、なんでもないことを楽しめたり。

ちょっとした冒険や試練もあるけれど、周りの助けや、さくらちゃん自身の頑張りでなんとか乗り越えていく。

私があらゆる作品に求めていたのは、こんな感じの小さな何かなのだと思い出した。壮絶な設定も、壮大な世界もあまり重要ではない。当たり前の事に一喜一憂できるような、素直な感性がくすぐられるような、そんななにげない日々を、素敵な女の子の姿を通して追体験したかっただけだったのだ。