少女革命ウテナを見た。

次クールから、幾原監督の新作が放送開始するとのことで、私が見ていなかった幾原監督最後の作品、少女革命ウテナを見た。

2クールだと思って視聴を始めたら39話まであって驚いたのはここだけの話として。様々なブログでウテナの考察や解釈が書かれている中、私はあえてざっくりとした感想を書く。自分の感じたこと、考えたことは滲み出るかもしれないがそんな高尚な文章を期待されても困るというものだ。

まず、イクニ作品の中でもなぜウテナを最後に回したかというと、少女漫画的なキャラクターデザインが合わなかった。そしてピングドラムよりも難しいというネットで見た前振りもあって、なんとなくウテナを敬遠していた。ウテナは難しいアニメである、ウテナは深い話である。そう言った先入観が、私のどこかにあったのだ。

ともあれ、ウテナを見終わった私の率直な感想は、「思っていたよりも単純明快で、ストレートな構成な作品」だなと。

一人の少女が、世界を革命する。この事のために全39話が使われ、綺麗に着地する。終盤まで謎めいた存在であった世界の果ても、ラストまで辿り着いてみればなんてことはないものであり、事実少女はなんのためらいもなく、軽々とそれを超えてしまう。

彼女達にとっての世界と、その果て。この2点さえわかってしまえば、この作品を読み解くのは簡単だ。

ウテナは主人公ではない。ストーリーの中心であるが、彼女もまた、世界の一部であるのだ。世界が革命され、彼女が世界の一部でなくなった時、アンシーは初めてウテナを呼び捨てにする。ウテナがアンシーと真に友達になるためには、世界を革命する他なかった。ウテナが主人公として王子様になってはいけなかった。しかし、彼女が王子様にならなかったからこそ、アンシーは世界から離れることができたのだ。